電動アシスト自転車は何年もつでしょうか。購入するとなかなか高額な買い物なだけに、寿命がどのくらいあるのかは気になるところです。
電動自転車の寿命について、掘り下げてみました。
一口に「電動自転車の寿命」と言っても、電動自転車は複数のパーツから構成されており、それぞれ寿命が異なるため、一概に答えるのは難しいものがあります。
各パーツの寿命について、このあと、詳しく見ていきたいと思いますが、それらを総合的に考えると「7~10年程度」というのが、ひとつの目安になるでしょう。
個々のパーツの寿命について理解し、適切なメンテナンスをしたうえで、必要に応じてパーツ交換を繰り返すことで、長く乗り続けることが可能です。
逆に言えば、扱い次第では寿命を縮めてしまうこともあるため、大切に扱うことが、電動自転車をもたせるコツと言えそうです。
自転車の基盤である車体(フレーム)は、その設計と素材により耐久性が決まります。通常、アルミニウム合金やカーボンファイバーが使用され、寿命は10年以上とされています。しかし、使用状況や保管方法によっては早期の劣化が発生することがあります。
車体の寿命が近づくと、歪みが生じ、まっすぐ走れないなど安全性にも影響しますので注意が必要です。さらに、振動や異音が発生することもあります。これらの症状が現れた場合は、できるだけ早めに点検を受けることをおすすめします。
とはいえ、フレームは自転車そのものであって、交換や修理が難しいため、フレームの寿命=自転車の寿命と言えるかもしれません。そこで、できるだけフレームを長持ちさせるような乗り方・メンテナンスが重要でしょう。
車体の寿命を延ばすためには、適切な保管が不可欠です。湿気や極端な温度の影響を受けない場所での保管が望ましいです。また、走行後に汚れた場合は、きちんと清掃しましょう。専門家による定期的な点検も、劣化を早期に発見し対処するのに役立ちます。
フレームが自転車の身体なら、バッテリーは電動アシスト自転車の心臓です。バッテリーが寿命を迎えると、電動自転車を使えなくなるので、中核的なパーツと言えますが、バッテリーは交換可能という利点があります。
バッテリーは、一般的に約3~4年で交換すべき、というのがメーカーの推奨です。実際には年数というより充電回数が関係しており、満充電回数700~900回が寿命の目安とされています。
そのため、使用頻度などによって、バッテリーの寿命は大きく左右され、保管状況などの影響も受けます。
バッテリーの寿命を延ばすためには、適切な保管と適切な充電のしかたが重要です。暑い場所や長期間の未使用は避け、充電は過充電や完全放電を避けつつ行いましょう。メーカーの指示に従った充電サイクルにも気を付けてください。
電動アシスト自転車の安全性という観点から、ブレーキは重要なパーツです。ブレーキは、摩耗や劣化により寿命が影響されます。通常、ブレーキパッドは2~3年、走行距離1,000 km~5,000 kmの範囲で寿命を迎えますが、これは利用頻度や走行環境によって変動します。
ブレーキの寿命が切れると、制動力が低下し、異音や振動が発生することがあります。また、ブレーキレバーが遊びを持つようになり、制動効果が弱まります。これらの症状が現れた場合は、速やかにメンテナンスが必要です。
ブレーキの寿命を延ばすためには、適切な使用法が求められます。急激な制動や長時間の連続使用は避け、雨天時や泥汚れには注意が必要です。また、定期的な点検とブレーキパッドの清掃も有効です。
電動アシスト自転車の走行において、タイヤチェーンも重要な役割を果たしています。通常、チェーンの寿命は4~5年、走行距離は2,000 km~5,000 km程度であり、これは走行条件やメンテナンスの頻度によって変動します。通常の自転車よりも、電動アシスト自転車のチェーンは負担がかかりやすいため、早く寿命を迎えます。
タイヤチェーンの寿命が尽きると、不正確な変速や滑りが発生し、効率的なパワー伝達が妨げられます。また、チェーンが伸びたり、リンクが折れたりすることがあります。これらの症状が現れた場合は、新しいタイヤチェーンへの交換が必要です。
タイヤチェーンの寿命を延ばすためには、定期的な清掃と潤滑が不可欠であり、走行後には汚れを取り除くことが推奨されます。また、チェーンの張りや状態を定期的に点検し、必要に応じて調整を行うことも重要です。
電動アシスト自転車のパーツが寿命を迎え、交換することになった場合、費用はどれくらいかかるでしょうか。おおまかな目安としては以下が参考になるでしょう。
電動アシスト自転車は、大切にメンテナンスをすることで、寿命を延ばし、長く乗り続けることが可能です。
しかし、そのためにはメンテナンス費用やパーツ交換費用もかかります。
それ自体を楽しめる自転車フリークの方はいいですが、メンテの手間や費用が惜しいと考えるなら、購入ではなくレンタルで利用するのもひとつの方法です。
レンタルは長期間の利用になると、継続してかかるレンタル費用がかさみ、購入したほうが安かった……となりがちですが、定期的に乗り換えることで、つねに最新モデルに乗り続けられるという利点もあります。
ちなみに当サービス「スマイルサイクル」では、「修理あんしんオプション」をご利用いただくことで、パーツに不具合が出たときなど、車体ごと交換していただけます(月1回まで)。また、バッテリーの経年劣化による消耗の場合はオプションの有無にかかわらず無償で交換いたします。
電動自転車に乗りたいけど、寿命が気になる……という方は、レンタルも検討してみてください。
[自転車マメ知識] 2023年12月11日