やけにタイヤが太い、まるでオートバイのような自転車を見かけた人もいるのではないでしょうか?
近年、人気が高まっている「ファットバイク」と呼ばれるタイプの自転車です。ファットバイクタイプの電動アシスト自転車もありますが、電動自転車に限らず、タイヤが太いものをファットバイクと呼んでいます。
ファットバイクについて掘り下げてみましょう。
ファットバイクとは、タイヤ幅が4インチ(約10cm)前後の極太タイヤを使用した自転車をいいます。
1990年代にアメリカの寒冷地であるミネソタ州で誕生したと言われており(所説あります)、雪道を走れる自転車として考案されたものですが、雪道だけでなく、砂地、山道、林道といった悪路に適していることが特徴です。タイヤが太いことで路面に力を無駄なく伝えられるため、デコボコした地面でも安定して走行できます。空気圧を変えることで、さまざまな地形や障害物に対応可能です。
冬場はもちろん、あらゆる環境に適応し、すべての季節に乗れるという意味で、「4season bike(フォーシーズンバイク)」とも呼ばれています。
走破性が最大の特徴のファットバイクですが、ゴツいタイヤがかもしだすワイルドな風貌を魅力に感じて愛用している方が多いようです。
ファットバイクは悪路でその真価を発揮しますが、逆に、舗装路には不向きです。また、タイヤが太く、重量があるぶん、漕ぎ出しが重く、力が要るため、女性には乗りこなしにくいかもしれません。
しかし、最近は、街乗りにも対応するよう、タイヤサイズ等を調整したモデルも登場してきています。ファットバイクの雰囲気を残しながらも、街乗りでも快適に走れる機種です。そうしたタイプは、逆に、完全な未舗装路は走れないこともあるため、注意が必要です。そうしたタイプは「見た感じがファットバイク風のもの」という意味で「ファットバイクルック車」とも呼ばれています。
また、タイヤが太いために、タイヤを差し込むタイプの駐輪場に停められない場合があることにも注意してください。
最近、ファットバイク型の電動アシスト自転車も人気です。
ファットバイクの難点である漕ぎ出しの重さも、電動自転車なら解消できるため、女性にもおすすめです。
電動自転車のファットバイクは街乗りに対応しており、衝撃を吸収する構造になっているため、段差の多い道で活躍します。もちろん、電動アシスト自転車が本領を発揮する坂道なども、パワフルに走行できます。
などは、ファットバイクタイプの電動自転車を検討されてはいかがでしょうか。
[自転車マメ知識] 2023年12月28日